クロマキー技術を使ってみる!

2018年の「しおじりまちづくりフェスティバル」で、立体地形図の会がテスト的に挑戦したのが、クロマキー合成技術です。これは、緑色のスクリーンを背景に動画を撮影し、別の映像と合成する技術です。合成された映像は、緑色の背景のみが透明化され映像が、別に準備された背景映像上に映され、あたかも現実から離れた別の世界を体験をすることができます。

「まちづくりフェス」でも、子供たちから喜ばれましたし、月に腰掛けるという実際にありえない写真を撮ったりして楽しんでいただけました。また別のイベントでは、世界各地の観光名所を背景に、記念撮影をするという企画も行いました。

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そして年が明けた山岳フォーラムでは、会場で実際に登山をした体験をこのクロマキー合成技術で感じてもらえるような企画で臨みました。もともと立体地形図の会は、山好きが多いですし、山の写真はお手の物です。そこで準備した山の写真はホームマウンテンの霧訪山や槍・穂高の北アルプスのみならず、マッターホルン・モンブランのヨーロッパアルプスのものまでありました。居ながらにして登山感覚が体験できるということで、参加者からは好評で、立ち会ったメンバーはスマホでのシャッター押しで大忙しでした。山岳フォーラムの主催者からも単に見るだけの展示ではなく、参加型の企画ということで、評価いただき、次のフォーラムでも同様の企画を実施しました。

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この企画で1つだけの失敗談は、緑色のウィンドブレーカーを着た方が参加された時です。その方がまるで透明人間になってしまった映像が合成されてしまいました。

その後、「教科書では描き切れていない南極の自然」という図書館主催の講演会でも、南極越冬隊の皆さんが撮影された南極の写真を背景にしたクロマキー合成写真体験を参加者にしてもらいました。


最近、ビデオ会議システムのZOOMなどでは、簡単に背景を変えられるので、このような大掛かりなものを準備が必要なクロマキー合成技術も使われなくなるのかなと思っていましたが、2024年のアカデミー賞で「視覚効果賞」を受賞した「ゴジラ-1.0」の撮影風景の映像をみていると、緑色の背景の前での撮影があり、きれいに合成するにはまだまだクロマキー合成技術は必須なようです。